働く理由
一昨日書いた「理想と現実」で、色々な方にコメントを頂きました。それらを読ませて頂き、また自分でお返事を書かせて頂いている中で、これから復職するにあたり、「何故自分は働くのか」ということを考えてみる必要を感じました。このことについては、とても長くなってしまいそうなので、何回かに分けて書こうと思います。
初めて働いてお給料を貰ったのは、高校２年の時でした。当時部活で室内楽をやっていて、演奏しているうちに自分の楽器が欲しくなりました。でもその時の自分の貯金では足りず、父親に相談したところ、父の会社でアルバイトするならＯＫということで、短期のアルバイトをしました。働いてその対価にお金を貰い、そのお金で欲しいものを買う・・・この経験が自分の「仕事」に対する意識の根幹にあります。
そして大学生のとき、お小遣い稼ぎのためにアルバイトをするようになり、サークルの先輩の紹介で、スーパーの週末外売りのアルバイトを始めました。毎週続けているうちに、やがて社員の方からその売り場を任せて頂けるようになりました。自分で売り方を工夫したり、色々な年代の方と接することで、仕事の楽しさを知り、この経験から「自分のやりたい仕事」を見つけることができました。
卒業後就職したのはデパートでした。接客販売の仕事は楽しく、自分で仕入れた商品が売れたり、お客様に満足して頂けたことに喜びを感じながら、充実した毎日でした。ただココは女の職場でした。やがては人間関係に疲れてしまい、不規則な生活で体調を崩し、退職しました。このことは自分で後悔したことも、トラウマになったこともありません。同期の仲間とは仲良くやっていたので、少し寂しい思いもありましたが、自分には合わない職場だったのだと、今でも思っています。
この後まもなく結婚しましたが、主婦にならず、出産ぎりぎりまで予備校で受付事務のアルバイトをしていました。そして出産後はＳＯＨＯとして働き、子供が保育園に預けられるようになってからは、出版社にアルバイトに行きました。そんな風に子供の成長にあわせて仕事を変え、常に働いてきたのは、家計のためもありましたが、やはり「自分で自分の欲しいものを買う、望むような生活をする」という考えがあったからだと思います。
そんな考えが変わったのは、父の会社が倒産したことがきっかけだったような気がします。その頃嫁ぎ先の姑と上手くいかず、私にとって心のよりどころであった、実家というものがなくなってしまったことは、少なからず私を不安にさせました。やがて離婚することになり、自活しなければならなくなったのですが、最初は何も考えず、とにかく生活費を稼ぐため働いていました。仕事にもなれ、生活が安定してきたときまず私が考えたのは、「家を買おう」ということでした。ばらばらになってしまった家族が集まれる場所が欲しかったのです。運よくローンを組むことができ、父・母・弟と住むようになりました。それからはローンを返すために働き、自分がなくしたものを１つずつ取り返すため、働き続けてきたように思います。
そうそう、余談ですが、離婚後お見合いの話をいくつか頂きました。皆さんかなりお金持ちで、私が働かなくても十分生活ができるような方々でしたが、なぜかその事には惹かれることはなかったです。お金は自分で稼ぐもの、人のお金で自分の欲しいものを買うことに、抵抗があるというか、馴染めなかったからです。こういうところ、貧乏性なんですね。両親はこういう方々との再婚を望みましたが、結局全てお断りしました。
「仕事について辞めようかと悩んだ時、収入、やりがい、仲間・・・この３つの中で、１つでも満足できるなら辞めない方がいい」とある人に言われたことがあります。これは今でも私の転職する際の目安になっています。少しずつ色々な経験を積み、転職をする度に収入が増えていきました。でも、自分がやりたい事をやっているという実感はなく、ただお金を稼ぐためだけに働くことに疲れたころ、運良く今の職場に転職ができました。自分の働きたい部署には行けなかったのですが、人と接する仕事であり、組織の中心部で働くことにやりがいも感じ、ここで定年まで頑張ろうと決意しました。
以上が今までの私の働いてきた理由です。長くなってしまいますので、働く上でどんなことに遣り甲斐や喜びを感じるかは、次回書かせて頂きます。また、家を買った理由については、家族の問題にも触れる必要があるので、また別に詳しく書く予定です。
ツタヤディスカス
私のコメントが変な刺激になって負担になってしまっていなければ良いのですが･･･。
自分が決して社会的成功者でないことはわかっているのに、偉そうにコメントしてしまって申し訳ありません。気に障ったら消しちゃってくださいね。ホント、反省です。
by ＫＥＹ (2009-10-28 21:21)
家族が集まれる場所は大切ですね。
うちの場合だと、母親と7人の兄弟とその家族が集まれる場所。
いまは母親が一人で住む借家ですね。
でも、その母親も80歳近いですから、もう、そう長くは生きていられないでしょう。
次は兄弟7人とその家族が集まれる場所が大切になります。
きっと、母親が誰かを指名して、その思いを託すだろうと思っています。
仕事については、この病気になって考え方が変わってしまいましたね。
仕事は好きです。誰かの役に立つ喜びは何事にも代え難いです。
そして、仕事と家庭の両方に等しく、幸せがあると思っています。
わたしにとって、そのどちらが欠けても、心が満たされないですね。
by こだっく (2009-10-28 22:04)
ichiさんは「働く」ということに対して
真正面にそして真摯にご自分と向き合われた
いると思います。それはこれまで拝見させて
頂いた文面からも伝わってきたのですが
今回改めて思いました。
「仕事」=「やりがい」
と現実社会ではイコールで成り立たない時の
方が多く僕もそのギャップに悩んだこともありました。
今も悩んではいるのですが。。
だから仰っているお気持ちはよく分かります。
by lg-ds (2009-10-28 22:57)
なんとなくですが、わかります。ずれていたらごめんなさい。私が思うことを書きます。
シンプルに・・・ｉｃｈｉさんは働くことが好きなんですよね。（私も♪）
で、働いていくうえで、何らかの見返り（報酬や仲間）を期待するのも当然だと思います。
そしてモチベーション、といわれるものも持ちますよね。
それが職場とマッチしない時期があるとフラストレーションが溜まっていきます。
どこか不真面目なところのある人の方が、スムーズに進んでいく・・・。
その矛盾に気づいたときに、私の場合は病んでしまいました。
うつ病になる人は、真面目なんだと思います。
頑固という表現もありますが、決して他人を認めていないわけじゃなくて、その逆だと思います。自分のことだけを考えている人は、うつ病にはならない気がします。
じゃあ、どうすればよいの・・・って所です。私もうつ真っ只中なのでわかりません＞＜
うつ病になった→立ち止まって考える時期→？
というようなことはわかってきたのですが、まだまだ考え中です。
すみません、何のアドバイスにもならず。
ただ、こうやってブログを通して色んな人の意見を聞けるのは、いいなぁ、と思う今日この頃です。
by ne-neko (2009-10-29 10:18)
KEYさん、真剣に私のことを考えて下さっていることが伝わってきて、とても嬉しかったです。
ぼーっと毎日過ごしているより、今までの自分の事、これからのことをじっくり考えるという課題ができました（＾－＾）
by ichi (2009-10-29 14:13)
こだっくさん、仕事にも家庭にも幸せが等しくある・・・そのバランスが大切なんですね。
そのことは身をもって知っていたはずなのに、時々仕事に熱中しすぎて、家庭をおろそかにしていたことを反省しなくては（＾＾；
by ichi (2009-10-29 14:22)
lg-dsさん、嬉しいお言葉をありがとうございます。
どこにいても、要は自分の気持ちの持ちようなのかもしれません。
あとはマイペースかな（＾＾；
どんな仕事でも、やりがいを感じながら働ける自分になりたいです。
by ichi (2009-10-29 20:06)
ne-nekoさん、表現力が無くてもどかしい私の気持ちを分かって頂けて、嬉しいです（T＿T)
友人に今回のことで、「もっといい加減になってみたほうがいい」とアドバイスされたのですが、いい加減ってどんな加減なのかよくわからなくて困ってます（笑）
「ブログを通して色んな人の意見を聞けるのは、いいなぁ」に同感です！
夫にはそういう気持ちは分からないと言われましたが（＾＾；
by ichi (2009-10-29 20:09)
ichiさん今晩は♪ 初めてご訪問させて頂きました。ご訪問とnice!
を頂きありがとうございました。
私も休職するまで、こんなに仕事が楽しいと感じた事がないほど、夢中になっていた時期がありました。しかしどうも裏切りという行為に弱くて、許せなくて出社できなくなってしまいました。
ichiさんは強い方だ。私みたいに尻込みすることなく、お仕事に飛び込んでいける人ですね。勇気を見習わなければ・・・
by ピッピ (2009-10-29 23:24)
ピッピさん、そんなに強くもないのですよ。
私も裏切りで何回も痛い目にあいましたが、人が好きで信じたいと思う気持ちを棄てきれず、自分でも本当にばかだなあって思います（＾＾；
出社できないほどの裏切りとは、さぞかし酷いことがあったのでしょうね。
辛い思いをされて傷ついた心が少しでも癒されるとことを祈っています。
最後になりましたが、ご訪問＆Nice！をありがとうございました。
by ichi (2009-10-30 19:42)
頑張っていらっしゃるんですね。
私は病気を発症してすべてを失いました。
妻子や仕事。（仕事は病気のせいではありませんが）
現在は仕事を探している最中ですがなかなか見つかりません。
復職できる職場があってうらやましいです。
ご検討をお祈りします。
初めて訪問させていただきましたが、また訪問させていただきます。
私にとってもとても良い教訓になりました。
by A2Z (2009-10-31 19:03)
A2Zさん、初めまして。
ご訪問＆コメントをありがとうございます（＾－＾）
この病気の辛さは、なってみて初めてわかるものだと思います。
周囲の人には理解しがたいことが多く、一番身近な存在で、心の支えであるはずの家族であっても、離れていってしまうのはとても悲しいことです。
今が一番辛い時なのかもしれませんが、どうか望みを棄てずにいて下さいね。
よい職場が見つかることをお祈りしています。
by ichi (2009-10-31 21:38)